海外で生活していると日本のことをよく聞かれます
1番最近聞かれたのは東京の戸建の値段ですが、Animeの話から料理、歴史、産業に至るまで様々な質問をされてきました
その中の一つが
“Haruki Murakamiは最高!貴方はどの作品が好き?私は○○!Harukiは英語で下書きをして本を書くんでしょ?”
なんていうのもありました
ググればわかるものはさておき、あまり読んでいない作家の作品の話になるとお手上げです
貴方が最初に読んだ村上春樹作品はなんでしたか?
私は大学生の頃に友達が誕生日プレゼントにくれたスプートニクの恋人
でした
個人的に、本を読む時はジャケ買いのような感覚でタイトルから推測される内容が面白そうか否かで決めています
高校の時の古文の先生がカフカ
を強烈に薦めていたのですが、相性の悪い先生だったので全然読む気にならず
以降なんとなく倦厭していたものの、良い機会なので読んでみました
読みやすいしグングン引き込まれるけど、気持ち悪いなというのが正直な感想
今ではぼんやりとした記憶ですが、すみれという女性を事細かに観察する様がストーカーのように感じゾワゾワしてしまいました
そんなわけで、その後村上作品を手に取ることはなく、後々答えに窮することになったわけです
こちらに越してから図書館に行くと日本語コーナーを隅から隅まで舐めるようにチェックし、面白そうな本探しをしています
その中で日本にいる頃からかれこれ10回は目を惹かれ、作者を見て倦厭していたのが
騎士団長殺し
タイトルが私の感性に“面白いぞ!”と訴えかけてきます
遂に誘惑に負け、手にとって読み始めました
やっぱり表現は面白いし世界には引き込まれるし先が気になるので読んでしまう
けれどちょっと気持ち悪い
どうして私はそう感じるのかを考えてみたところ、
主人公の心の動きが本当に細かに描写されていて、本の登場人物でなく生きた人間であれば絶対に人には言わないし、なんなら認識することすら難しいんじゃないかと思うところまで深く掘り下げられている
そのため、あんまり知りたくなかった主人公のある部分というか暴くつもりのなかった秘密をうっかり覗き見してしまったような気不味さを感じるからだ、と思うようになりました
気が付いてからはよりサクサク読めるようになり、あっという間に第一部が読み終わったので続きが読みたくてうずうずしています
が、今は少し前に予約していたラプラスの魔女
が手元に来たので先に読まないと…
これも中々面白いので暫く読書生活が続きそうです