英語が苦手な私の北米暮らし

日本で出会った彼と異国籍同士の恋愛から結婚。英語に悩みながらのアメリカ生活日記

子どもの頃からの習慣 -辛い時には本の世界へ-

特に小学生低学年の頃、周りにうまく馴染めなくてぼっちな期間がありました
読書に目覚めたのはそんな時、毎週末図書館に通って家族全員の図書カードで限度冊いっぱいまで借りて読むという生活をしていたのです
比較的読書好きな父が、晴れの日は自転車、雨の日は車で連れて行ってくれて、今考えると超絶わがままですが”今週はお父さんも借りたいから、借りる本を2冊分減らして考えてね”と言われてブーブー文句垂れていました
大きな図書館ではなかったので、児童文学エリアを読み終え、ノンフィクション、伝記、知らないうちにラノベにまで手を出していましたが、司書さんとお話しするのも楽しかったですし、いい思い出です

学校はつまらなかったけど、本の中の世界で私は自由
沢山のことを知ることができるし、誰にも何も言われません
生返事を身に着けるのに時間はかからなかったので、”本読んでると耳なくなっちゃうね!”とよく母に言われたものです(返事してるから耳はあるねんと思ったけど言ったら怒られるので勿論黙秘w)

昨日は久しぶりに辛くて本の世界に逃げ込みました
過去50年間に渡って認められてきた中絶について、国の法律では禁止である、と最高裁が判断した(過去の判断を覆した)からです

www.nbcnews.com国の、と書いたのは州ごとに法律があるので今後は中絶可能な州とそうでない州が存在することになります
中絶に対して色んなご意見があるでしょう
でも誰が何を言っても、命がけで生むのは女性
自分の体に対する決定を、他者がするなんて絶対におかしい、あってはならないことです
ですから、中絶禁止なんて体の権利をはく奪されたことと同義といえるでしょう
命がけで産むだけでなく、産んだ後は馬や牛みたいに生後数時間で立てるようにならないし、お金は言うまでもなく時間も体力も気力も限界ギリギリ、時には限界を超えて必要とされる大仕事になるのに、レイプされたとしても中絶が認められないなんて狂気の沙汰としか思えません(どんな状況でも自分の意思で産むことを選択する方もいらっしゃるでしょうし、その選択批判ではありません、選択できないことに対する憤りです)
中絶に反対するなら産前産後の母体と生まれた子どもが独り立ちするまでのサポートがあるのが最低ラインだと私は思います
産むのも産んだ後も何にもしないのだから、口を出す権利はありません
尊い命というなら銃規制だって緩和すべきじゃなかった、産みさえすればいいなんて矛盾もいいところだし、結局は女性の権利を奪いたいだけだったのでしょう
賛成した中に女性と黒人男性がいたのもまた辛いところ
彼らは、自分が尊重されないこと、差別されること、結果自分の選択肢を奪われることがどんなものかを間違いなく経験しているはずです
それにも関わらず、あんな愚かな判断をしたというのも信じらない
これからこの国はどうなってしまうだろう

そんなことを一日中考えてしまい、サイクリング中も、ふとした時も、考え続けるのをやめられませんでした
考えようが、プロテストをしようが、この決定は覆りません
私の住む州(全青い州)は以前と変わらず権利が保障されますが、赤い州と呼ばれる地域は今後ますます保守的に、女性、外国人が生きづらい地域になることが予想されます
暗い未来と過去闘ってきた先人に思いを馳せ続けるのも辛くなってきたので、騎士団長殺しの続きを読み始めました

本を読んでいる間だけは、辛い現実から逃れられます
そうしているうちに、心の整理がつくはずです
また、ここに吐き出したのもその一助となったと思います
奪われた権利を取り返すのに、市民権を得るのか、また別の何かができるのか、徐々に考えていきたいです

思いの丈をぶつけるような文になっていたと思うのですが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました